初韓流!「愛の不時着」にハマる54歳と17歳
「冬のソナタ」も見なかった私が、高校3年生の息子とハマった韓国ドラマ「愛の不時着」について感想文を書きたいと思いまっす!
「愛の不時着」とは?
『愛の不時着』は、韓国・TvNで、2019年12月14日から2020年2月16日まで放送されたテレビドラマ。日本では、Netflixで2020年2月から配信中。
あらすじ
(「あらすじ」なんて、「ネタバレ」系のサイトみたい!どこまで話していいのかわからんけど・・・。)
ヒロインのユン・セリ(ソン・イェジン、写真右から2人目)は、財閥の娘(正確には妾の子)。おバカな長兄と狡猾な次兄をもつが、持ち前の才能で「セリズ チョイス」という事業を軌道にのせており、父親もセリに家督を継がそうと考えている。
セリ自身も高慢な態度で不幸な生い立ちから人生の勝ち組になろうと必死。そんな折、パラグライダーを楽しでいる最中に、オズの魔法使いばりの竜巻に巻き込まれ、セリは北朝鮮に不時着する。
そこで出会うのが、将校リ・ジョンヒョク(ヒョンビン、写真左から2人目)。なんやかんやしているうちに、ジョンヒョクはセリをかくまうことになる。ジョンヒョクの4人の部下もセリが南の人間だと知りつつお世話する。
何回かの失敗を重ねながらも、セリを南に返そうと努力するジョンヒョク。よくある展開だが、そのうち二人は惹かれ合うようになる。実は、親が決めたいい名づけのいるジョンヒョク。2人のはざまで揺れる。
そうしているうちに、ジョンヒョクの上司チョ・チョルガンがセリに疑いの目をむけ始める。実は、チョは、裏で数々の悪事を働き、ジョンヒョクの兄の死にも関わる男。北朝鮮で、セリの身元がばれたら二人とも危険な目に合うのは必至。紆余曲折しながらも、最終的には、セリを南に返す方法を見つけ、二人は泣く泣く別れる。
南に帰ったセリは自分の事業を兄から取り戻す。ジョンヒョクはチョの悪事を暴くが、チョは収監途中に逃走。電話でジョンヒョクに「南に行ってセリを殺す」と告げる。ここまでが前半。そして舞台は韓国へ!
ジョンヒョクはチョを追って韓国に入国し、セリと再会する。ジョンヒョクの父はジョンヒョクの部下を韓国に送り息子を帰国させようとする。
チョは中国系マフィアを雇って、あの手この手でセリとジョンヒョクを追い詰める。その闘争中、セリはチョの銃弾に打たれ生死の境をさまよう。セリの復讐のため、ジョンヒョクは韓国警察に捕まる危険を冒してチョと対決。チョは韓国警察の銃弾に倒れ、ジョンヒョクも捕まってしまう。
ジョンヒョクと彼の部下は、同様に北朝鮮につかまっていた韓国人と交換されることに。国境で回復したばかりのセリとジョンヒョクは最後の抱擁をかわし、二人はまた別れることになる。おそらく、今度は永遠に・・・。と思っていたが。
韓国警察に収監されていた間、ジョンヒョクは携帯電話のメッセージ予約送信機能を使ってたくさんのメッセージを残した。そのメッセージは、毎日のようにセリに届く。1年分しか予約できないメッセージだが、最後のメッセージにはこうあった。
「エーデルワイスの花咲く国で会おう」
そして、二人は・・・!
見どころ
①ヒロインとヒーローの2人は「顔天才」
「顔天才」とは劇中でも使われる韓国の言い方。顔の偏差値が高い=顔天才らしい。日本で言うところの、「イケメン」というところかな?男性に使われる言葉だが、あえて、女性に対しても使わせてもらおう。
とにかく、ヒロインのソン・イェジンが美しくて、相手役のヒョンビンがかっこいい。
ソン・イェジンは1982年生まれと言うから、御年38歳。きれいなだけじゃなく可愛いし、スタイルもバツグン。
ヒョンビンも同じ歳で、スラっとした185cmの長身。素朴な顔立ちが、純真な青年将校役にぴったりだ。
②所々にちりばめられるお笑い
まず、ジョンヒョク(ヒョンビン)の部下4人。北朝鮮軍人でありながら韓国ドラマが大好きなキム・ジュモク(ユ・スビン)や、「南の女を埋めてやる」が口癖のピョ・チス(ヤン・ギョンウォン)。それぞれキャラクターがユニークで楽しい会話が弾む。
セリが住んでいた北朝鮮の村に住む女性陣も藤山寛美のお芝居のごとく面白いし、セリの一番上の兄夫婦もおバカぶりが受ける。
また、いつもクールで論理的なジョンヒョクが韓国でコンピュータゲームにはまってセリに怒られたり、意外と乙女チックなところをからかわれたりするところもクスッとくるし、おばさん心をくすぐる。
③それでも泣ける
「愛の不時着」という日本の昼ドラばりのドロドロなタイトルとは違い、ドラマ自体は軽快なテンポで進んでいく。だから見ていても飽きないし、疲れない。
しかし、波乱万丈なドラマゆえ、泣きツボも満載。特に後半はホロリとくるところがいっぱい。けっこう、ヒョンビンを含む男性陣がポロポロと涙を流すのでこっちもつられてしまうのだ。
私の勘違いかもしれないが、ソン・イェジンもヒョンビンも目元にピンク色のシャドーを入れているような感じがする。それとも、芝居とはいえ泣きすぎてああなっちゃったのかなあ?
④韓国と北朝鮮の暮らしが垣間見れる
韓国ドラマなので、どこまで北朝鮮の事を忠実に描写しているのかはわからないが、おそらく日本よりも良くご存知であろう。
私にはまったくわからないが、同じ韓国語といえ、韓国と北朝鮮ではかなり違うらしい。息子の韓国人の友達は「よく違いを出している」と言っているらしい。
北朝鮮の人々が素朴で人情味厚く描かれているところもほっとする。私は無知であるがゆえに、北朝鮮の人はみんな冷たい人のような感じがするが、ちゃんと考えればそんなわけないのである!
韓国にも20年前に行ったきりなので、また行きたくなった。コロナが収まったらフライドチキン食べに行きたいなあ!
17歳男児のご意見
そもそも、このドラマを見だしたのは高校3年になる息子。なんでも、クラスメイトの男の子にオススメされたとか。
いつもは、「ワイルドスピード」なんかを楽しんでる息子がなんでこんなにはまったのか、聞いてみた。
ひとつは、やはり、ヒロイン、ソン・イェジンの可愛さに参ったらしい。普段、上戸彩や北川景子をおばさん扱いしているくせに。ソン・イェジンは彼女らより年上じゃん!
でも、単にソン・イェジンの可愛さだけでなく、ユン・セリという役柄を重ねた彼女が好きなのだと思う。
ユン・セリは財閥の娘で事業も成功していおり、お金に糸目をつけない。ジョンヒョクやその部下が韓国にやってきたときも、気前よくなんでも買ってやる女だった。
息子曰く、「別れが来ることを知っていながら、その時を思いっきり楽しもうとする、彼女の心意気。まるで、散りゆく桜を楽しむような、潔さがいい!」と言っている。
そんな女に惹かれる息子。親としてどう受け止めたらいいやら・・・。
54歳女のご意見
私は、冬ソナにも、その他韓流ドラマ、韓流アイドルにも興味がなかった。ドラマの第一話を見ても、いわゆるラブコメ風で印象は良いものではなかった。
でも、配役ひとり一人の個性がとてもよくできていたし、今の日本ではありえないような政治的な設定がズシンと心に響いた。
(フィクションドラマだけれど)今でも、こんなに愛し合う二人だけでなく、心優しい北朝鮮の人々も友達や家族に会えないような現実があることに改めて気づかされた。
今また慌ただしくなっている韓国北朝鮮情勢だが、いつの日か平和的に問題解決して、互いに自由に行き来できる日がくるといいなと思う。
私のような日本人には両国の問題は解決できないけれど、せめて、日本と韓国が仲良くできないだろうか。
私の息子世代は何の偏見もないだろうが、私たち世代は、強い偏見を持った親たちに育てられた。だから、韓国朝鮮人に対してまったく差別的な考えは持っていないと言えばウソになるかもしれない。ただ、親世代と違うのは、そういう偏見は間違っていることを知っている。
いま、世界中で黒人差別を問うキャンペーンが起きている。もしかしたら、日本人の中には、「Black lives matter」と言われても、ピンとこない人がいるかもしれない。だったら、せめて隣の国に住んでいる人の事を大事に思うことから始めてはどうだろう。